Quantcast
Channel: 14歳と●●●ヶ月 別館【ヨコウチ会長】
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1328

渡辺諒教授『フランス・ミュージカルへの招待』&『ノートルダム・ド・パリ』ダイジェスト上映会

$
0
0

渋谷ヒカリエ8階 8/コートでのイベント
渡辺諒教授『フランス・ミュージカルへの招待』講演会
&『ノートルダム・ド・パリ』ダイジェスト映像の上映会

へ 行ってきました。

渡辺諒センセ、
我が家にも 著書「フランス・ミュージカルへの招待」
が 積ん読で ございます。
$14歳と288ヶ月・別館
渡辺諒
って
男肉団長が 永野宗典不条理劇場『劇野郎が来る!』で
立花俊!
って 言われてたみたいな
ハンサムネームだな

と 思っていたら
ペンネームなんですね・・・。

以下、
わたくしの頭が 足りなくて
何か 間違っていたら スミマセン。


渡辺諒センセ、
現在上映中の 映画『レ・ミゼラブル』では
初演で ジャン・バルジャンをやっていた人が
司教さまになって出てきたとき
涙が ドパルデュ~ 
と 出たらしいですが
(ドパルデューの 『レ・ミゼ』は コレじゃないので 諒センセが こう言ったわけじゃないけどね!)

「舞台版を観た方は 違和感を持ったのではないかと思います。
最後 ジャン・バルジャンが死ぬとき
エポニーヌが出てこないので」

あ、そう?
どっちかっていうと 舞台は
「なんで ジャン・バルジャンのお迎えに
エポニーヌが来とるんじゃ」
と 思ってましたので 映画が違和感なかったですが・・・。

「『レ・ミゼ』の名曲といえば エポニーヌの
『オン・マイ・オウン』ですが、
じつはこれ、
もともとは エポニーヌの曲じゃ ないんです。
ファンティヌが 歌っている曲

なんです」

え~~~!

その 音源も 聴かせていただきました。
そのころの舞台のタイトルは『ラ・ミゼール』(悲惨)。

悲惨
が ユゴー作品の キーワードだそうです。

あと、
ブーブリル&シェーンベルク(諒センセの資料だと シェーンベール)
『レ・ミゼ』(1980)の前に
『フランス革命』(1973)っていうのも 創っているんですね~。
『ジーザス・クライスト=スーパースター』(1971)に衝撃を受けて 
『レ・ミゼ』を創ったのか~~~。

『レ・ミゼラブル』が
ジャン・バルジャンの話だけではなく
革命軍の群集劇
という 二重性
があるように

『ノートルダム・ド・パリ』も
カジモドの 悲劇のラブストーリーだけではなく
吟遊詩人や ジプシーなどの サンパピエ(身分証明書といった紙を持たない人・・・
そういえば ジャン・バルジャンも 許可証を破っちゃうよね!)

という 
プラモンドン&ベルジェ作『スターマニア』(1979)流に言うなら エトランジェ(異邦人)
も テーマであり、

『レ・ミゼ』でも『ノートルダム・ド・パリ』でも
ユゴーは
善か 悪か
美か 醜か

という 二重性を テーマにしている。

ダンスもバリバリ、歌もバリバリ、
歌う人もダンスしまくる、
ハイカルと サブカルの垣根を越える 大人のエンターテインメント、
それが『ノートルダム・ド・パリ』です。

といった クールな 解説を添えて
40分の フランス語版『ノートルダム・ド・パリ』ダイジェスト映像 上映。

カジモドって・・・
ゴキコンみたい!


「道化の祭り」で こそこそしている カジモドを
ぜひ ゴキコンメンバーに やってほしい
です。

♪俺が愛する 女と
♪俺を愛する 女に 挟まれ 引き裂かれる


と うっとり 朗々と 図々しいことを
歌い上げる 近衛隊長・フェビュス・・・。

バックで踊っているダンサーは 即興
だそうですが

めっちゃ あきらちゃん
ぽかった
けど?
 (あきらちゃん=笠井叡さま)

最後、
愛する人と 一緒に 死にたいという
カジモド。

エメ原作、ルグラン作曲の
フランス・ミュージカル『壁抜け男』も
四季版を観のがしたので 12月に 韓国で 観てきましたが、
愛する人と一緒に 壁の中で死んじゃう という
(原作と違う)内容に なっていた
よね!

あと、いろんな 重そうなものを はねのける
カジモドは
ジャン・バルジャン みたい 

でした。

そして カーテンコール。
10月に オーブで観た『ロミオ&ジュリエット』も
そうだったし、
韓国でミュージカルを観ても そうですが
カーテンコールが ダイジェストショー
に なっているんですね。

フランス版の『ノートルダム・ド・パリ』
の 吟遊詩人・グランゴワールは
超 カッコよくて
「太陽のようにカッコいい」と評される 近衛隊長・フェビュスより 好み
です。
フェビュス、いまいち 共感できないからな。。。

でも なんといっても
変態司教・フロロが 最低です。

司教・・・『レ・ミゼラブル』の司教は 聖人だった
のに!


「ユゴーの原作からして 破天荒で 唐十郎的テイストを感じる。
『ノートルダム・ド・パリ』を
ちょっと前の 劇団唐組
で やってほしい

という ご主人さまの 妄想キャスティングは

カジモド:稲荷さま
エスメラルダ:藤井さま
フェビュス:丸山さま(キザなところが 超 ぴったり!)
フルールドリス:赤松さま(「藤井さまを やって おしまい!」と きびしく!)
クロパン:久保井さま
グランゴワール:唐さま
フロロ:鳥山さま
フロロの お付:辻さま


やっぱり 鳥山さまが フロロ司教
だよね!

ちなみに ご主人さまも
『ノートルダム・ド・パリ』に 超詳しくて、

わたくしが
『ノートルダム・ド・パリ』といったら
『細かすぎるモノマネ選手権』のとき
とんねるずの たかさんが 猫背のADに
「ノートルダム!」
と 言ったことくらいしか 知らない、

というと

「1998年のパリ初演以来、世界15ケ国で上演され、
約800万人以上の観客を熱狂させたフランス発のミュージカルです。

『ロミオとジュリエット』『モーツァルト』『十戒』など、
ここ十数年のフランス・ミュージカルのブームの火付け役となり、
その中でも最大のヒット作となった作品です。

原作は『レ・ミゼラブル』と同じ、1文豪ヴィクトル・ユゴーの代表傑作。
19世紀のロマン主義真っ盛りの時代に書かれた破天荒な物語で、
最近ではディズニーのアニメ映画『ノートルダムの鐘』でもおなじみです」

といった 基礎知識は もちろん

「脚本はカナダ(ケベック)で超売れっ子作詞家リュック・プラモンドン。
セリーヌ・ディオンへの歌詞提供で有名です。
作曲はイタリア人とフランス人のハーフで
ベトナムはサイゴン生まれの
リチャード・コッシアンテ
(イタリアでの活動名はリッカルド・コッチャンテといい、
プログレシヴロック好きの間ではデビューアルバム「Mu」をはじめ、
相当に有名なカンタウトーレ
)。
今回英語歌詞での上演となりますが、それを担当したのがウィル・ジェニングス。
セリーヌ・ディオン『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』を始めとする
大ヒットメーカーです。

編曲は、コッシアンテの他に、ヤニック・トップ(元マグマ)、
セルジュ・ペラトネ(元トランジット・エクスプレス)で、
彼らは演奏(録音)にも参加しています(ヤニック・トップは音楽監督も兼務)。
フレンチ・プログレ・マニア垂涎の彼らは、
アイドル歌手卒業後のフランス・ギャル
(早世したパートナー、ミシェル・ベルジェにプロデュースされていた時代)
のサウンド面を支えてきた顔ぶれでもあります」

と、
プログレ面から 熱い 解説・・・。

演劇面の 解説は

「演出はカナダ(ケベック)出身のジル・マウ。
ケベックのルパージュ人脈に連なる演劇人で、
後にルパージュ同様にシルク・ド・ソレイユの演出も担当しました。
本作もシルクばりのダイナミックでスペクタクルな演出が見どころのひとつ。

振付はNDT出身のドイツ系スイス人マルティノ・ミュラー。
http://www.martinomuller.com/
を見ると、かなり面白いことをやってきた人のようで、
ジル・マウと共にシルクの振付や、
最近ではベルギーで上演中の新作スペクタクルミュージカル『ピータパン』
(これまた凄そう!)の振付を手掛けたようです」

さよか・・・。

渡辺諒センセも 江藤蘭世
エトランジェ そして サンパピエを キーワードにしてらっしゃいましたが
ご主人さまも その点については

「出演はエスメラルダ役のアレッサンドラ・フェラーリ(イタリア人)
以外は殆どがカナダ(ケベック)の有名シンガー及び俳優。

このように、フランス・ミュージカルといっても、
実は外国人=エトランジェでいっぱいのカンパニー
です。

脚本のリュック・プラモンドンは、『ノートルダム・ド・パリ』に
現在のフランス最大の社会問題である『移民問題』を重ね合わせ、
サン・パピエ(滞在許可証を持たない移民)たちにノートルダム教会を占拠させ
(1996年の移民によるサン・ベルナール教会占拠事件とイメージを重ね合わせた)、
『われわれはみなエトランジェ』と歌わせています。

せむし男カジモド、流浪のジプシー娘エスメラルダ、
そしてサンパピエたちと、彼らを弾圧する教会勢力。
この構図に、現フランス政府の身勝手な移民政策を重ね合わせ、
ユゴー的人道主義に則って批判するという裏テーマが展開する、
非常にアクチュアルで挑発的なミュージカルでもあります」

社会派の ご主人さま、
観てきた映画と 社会情勢を なぞらえて

「昨夏封切り以来
いまなお日本でロングラン公開中のフランス映画『最強のふたり』も、
身障者という異物と移民という異物の間に生まれる奇妙な友情と連帯が
描かれていましたが、
ミュージカル『ノートルダム・ド・パリ』も
異物同士の連帯という意味で一緒です。

さらにフランスの身勝手な外国政策が生み出す悲劇という意味では、
最近のアルジェリア人質事件などもありました。
カミュの自伝的作品を映画化した『最初の人間』などを見るにつけても、
フランスの抱える『エトランジェ』の問題がいろいろな局面にリンクしてきます。

ボードレールの雲しか愛せないエトランジェは、
カミュの太陽が眩しくて人を殺したエトランジェを経て、
もはやクリステヴァの『外国人(エトランジェ)』の深刻さに直面してきました。

そこ(クリステヴァ)において、エトランジェは遠いフランスの国だけの問題ではなく、
われわれ日本人・アジア人にとっても身近な問題だと思います。
ネトウヨ、在特会、領土問題、いじめ、体罰・・・
すべては異物排除の思想に連なります。

そういう視点でミュージカル『ノートルダム・ド・パリ』を見ると、
たいへん刺激的かと思いますよ」

さすがわ
KO仏文科 白井浩司ゼミ 最後のゼミ生
ね・・・!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
WEBサイト REALTOKYO
STAGE欄に
●男肉 du Soleil『HIPHOP侍 vs レゲエ侍』NEW!
●ヨーロッパ企画 イエティ『さらば、ゴールドマウンテン』NEW!
●ホリプロ『遠い夏のゴッホ』 
●ゲキ×シネ『髑髏城の七人』

CINEMA欄に
●『レ・ミゼラブル』
●『私の奴隷になりなさい』


のリコメンド 掲載中です。

2012年『私の10大イベント』も参加しています★NEW!


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1328

Trending Articles