港岳彦先生脚本
鑑賞週間！
港岳彦先生脚本
鑑賞週間！
水曜日に『百年の時計』を観る前の 日曜日は、
映画『獣の交わり 天使とやる』を観に
新橋ロマン劇場へ 行ってきました。
（これって 脚本段階の『イサク』や
DVDタイトル『罪 tsumi』やら どれが正式タイトルなの？？？）
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港作品の根底に流れる キリスト教感！
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神は そこにいるのですか
神は なぜ試練を与えるのですか
神よ 信仰している私ではなく なぜ彼に光をお与えになるのですか
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幼稚園+中学・高校・大学を
キリスト教学校で過ごしたわりには
あまり キリスト教が 身にしみついていない わたくしですが
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加害者
●イサク
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被害者
●イサクが危害を与えて 意識不明にしてしまっている 弟
●その姉（キリスト教）
●その母（キリスト教？）
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姉が 折にふれ
讃美歌312番
「いつくしみ深き 友なるイエスは～」
と
ここのフレーズだけ 歌うのですが
（続きは？！）
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人の罪を背負って 磔にされたのが
イエス・キリストだとしたら
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神が舞い降りるのは
弟、
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または
神を信じている 姉、
そう、苦しんだ人のもと のはずなのに
（キリスト教を三位一体として 神＝父・御子・御霊）
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イサクに
神が 舞い降りた・・・！
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な ん だ と・・・！！！
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友なるイエス・キリストは
讃美歌312番
で言うなら
「祈りにこたえて」
慰めたり
労わったりしてくれる
と 歌われているのに
お祈りをしても こたえてくれないのですか？
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イサクのところに舞い降りた神（？）らしき人がささやくという
「会いなさい、
会って 赦しなさい」
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加害者がこんなこと言いながら現れたら
わたくしの怒り 火に油なんですが
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姉
「イサクさんは
呼ばれた気がした とおっしゃいました」
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ホンモノの布教者は みんな そういうから
イサクも「ホンモノ」かもしれない、と 思っちゃう 姉。
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おおう・・・。。。
（神の呼ぶ声 って
讃美歌244番的に あの世から呼ぶ＝死の前兆 かもしれないけどね！）
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イエス・キリスト気取りの イサクが
「右の頬をぶたれたら 左の頬を出しなさい」
とか 言いながら 無抵抗で ぶたれてみたり
「重荷を下ろしなさい、楽になりなさい」
とか 言ってきたら
わたくしが姉なら
「誰のせいで・・・！」と 未熟にも イサクを 磔にしてしまいそうです
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イサクの枕元に立っているのは
本当に 神的存在なのでしょうか。
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あれ ユダかもしれないですよね？
（なんか黒かったから・・・
観ながら
「映画版『ジーザス・クライスト＝スーパースター』のユダか？！」と・・・）
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ただ 一瞬
寝たきりの弟が 立ち上がるという 奇跡がおきたのは
ちょうど イサクと姉が
まぐわっているとき。
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羽根枕の 羽根が 舞う中
まぐわう2人。
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そうか！
姉が天使だったのか！
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姉の働いているところが
ネーブルオレンジを ネットに つめる 工場（？）
だったのですが
こういう 町工場みたいなところに 天使が舞い降りる。
港先生脚本『MiLK』でも、牛小屋の彼女が
馬小屋でイエス・キリストを産んだ 聖母マリアのように思えたのですが
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こういうところに 天使がいる 神が宿る
それが キリスト教っぽいですよね。
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あと 姉、上司と不倫したり デリヘル嬢になっちゃうけど これは
マグダラのマリアの設定を借りているのかしら？
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そして
わたくし 今 読んでいる『ブック・オブ・モルモン』
（モルモン教典ではなく、このタイトルの ミュージカルの脚本）
に
赤ん坊（処女）とやると エイズが治る
と信じている アフリカのとある集落
という とんだ設定が出てくるのですが
このことが脳裏にあって
天使とやると 奇跡が起きるのか！
と 一瞬 納得してしまいました。
この集落の考え方、完全に間違っているのに・・・。
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まあ、本当に 一瞬の 幻のような奇跡で
弟はまだ 眠り続けているのですが・・・。
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あまりにも眠り続けたままの 弟（息子）を
母が 枕で 窒息させようとしたシーン、
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『カッコーの巣の上で』の マクマーフィー
が ロボトミー手術をさせられたあと
もう喋ることもできず、死んだも同然になってしまったのを
一緒の精神病院で「しゃべることができないフリ」をしている人が
枕で 窒息させ
マクマーフィーがかつて
持ち上げたものには奇跡が起きる、と言っていた 台を持ち上げる、
そして 台で窓を破って 精神病院を脱走するところ
を 髣髴させました。
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『カッコーの巣の上で』、
原題『One Flew Over the Cuckoo's Nest』。
・・・カッコーの巣（精神病院の蔑称）から、1羽のヒナが外へ飛び立った。
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こんな 自らもどうにかなってしまいそうな 果てのないカッコーの巣から いちぬけしたい
そんな 母親の思いの 象徴的シーンでしょうか。
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それにしても、
母は 枕を使って 弟（息子）を殺そうとしたり
姉は 羽根枕を バシバシ イサクに叩きつけていたり
イサクは 枕元に 神（？）が立ち
弟は 枕の位置を変えてもらいながら 眠り続けている。
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キリスト教における
枕 って 何か意味があるのでしょうか？？
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キリスト教のことは ぼんやりとしか わからない
・・・目覚めてもいない 呼ばれてもいない
ので
身体に宿るものとしての実感がわかないのですが
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しかし、これ、
ロマン劇場でやっているわりには
全然 エロ映画でもないし
『獣の交わり』というわりには
獣感 ゼロ、
草食っぽかったですけどね。。。
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唯一 肉食っぽかったのは
ポツドールでおなじみ 古澤裕介さまの 妻が
古澤さまが 酔って 寝ちゃった横で
イサクと ヤッちゃうところ。
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夫が寝てるスキに
イサクに「高校時代
アタシのこと 好きだったんでしょ？」
と 挑発する 妻！
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ダメよ～
とか言いながら 結局 ヤッちゃう。。。
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ああ、
古澤さま
ポツドールで ああいうハメに遭ってるの
何度も観たことあるよ・・・！
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その後 イサクに
「お、おいっ」と おどおど
こわい人 引き連れて 仕返しに来る 古澤さまが 哀しい。。。
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あと
おしょくじシーン 大好きな わたくしとしては
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姉が 入信している
どっかの貸会議室 みたいな 教会、
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信者は
姉と
もうひとり おばあさん。
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神父様だか牧師様かが
おばあさんに「おしょくじ していかれますか」と 聞いて お断りされ
姉と 神父様だか牧師様かが 2人で
カレーを食べるシーン。
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食前のお祈りはおろか
「いただきます」も言わずに
よそってもらって 即食いの姉を 神は赦したもう・・・。
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ここで 神父様だか牧師様かが
「たくさん 作りすぎました」
という さみしさ、、
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もっと信者さんが増えてほしい 哀愁・・・。
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スパイスとともに 布教が行なわれた 歴史から（香辛料ロード）
カレーは 信者獲得の メタファーなのでしょうか。
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終映後、
ロマン劇場 お集まりの方に聞いた話では
ここは普連土学園でおなじみ キリスト友会なので
食前のお祈りはいらないそうです。
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なるほど、
暴力で弟をあのようにされた姉は
非暴力の ふれんど派へ・・・
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が 「いただきます」は お言いなさい
ヨ！
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